大豆の“奏でる”音

テレビで見る「大豆栽培農家」の収穫法は、刈り取り機(コンバインというのでしょうか)で広い畑の大豆をあっという間に刈り取り、【大豆】の粒の山です。

私は、普通の大豆・黒豆・茶豆(2年ほど前知人から珍しい豆だからと種を頂いて栽培を始めた)を育てました。まず普通の大豆が実ります。少し遅れて、黒豆・茶豆と続きます。

昔からの方法は、引き抜いた数株毎に纏めて根っこを上にして畑で乾燥させ、この後一度に収納作業に移っていたようです。
でも鞘からはじけた粒が畑に落ちることがあります。もったいないですよね。

幸いに、我が家の大豆畑は家の傍ですので、私は引き抜いた株を一輪車で少しずつ持って帰り、日当たりの良い軒下に並べて乾燥させます。
茶の間で針仕事などしていると、時おり〈パチッ〉〈パチッ〉と鞘が弾ける音がします。静かな中で、何とも言えぬいい気持になります。

さあ収穫作業です。
ビニールを被せた上を足で踏むとパリパリという音とともに、コロコロと豆粒が・・・次に一本一本振って調べるのですが、この時鞘が弾けずに実が残っていると、〈鈴〉の音がします。私は勝手に〈金の鈴〉と名付けているのですが、「私は未だここに居ますよ」と豆が呼び掛けてくれるように感じます。その音を探ると豆粒が顔を出すのです。

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12月も半ばを過ぎて、このように、やっとすべての豆の収穫が終わりました。
保存ビンに収めれば完了です。来期もよく育ちますように。

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大豆の“奏でる”音 への6件のフィードバック

  1. 井上哲朗 より:

    静かな秋の日の中で「パチッ」「パチッ」と鞘の弾ける音、、、古き良き時代風景、いいですねえ。そういえば昔の歌にも「・・・おせどに木の実の落つる夜は ♪~・・・」とありました、これも静かな情景ですね。郷愁を誘います、、、、。
    黒豆、大豆は知っています。小豆色のような豆が茶豆ですか。

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    • satonotayori より:

      そうなんです。茶豆は生育途中は普通の大豆と全く同じ、鞘の形状も区別はつきません。でも今までは、やっと種を採れるくらいしか収穫できず、やっと今年種をくれた友人に少しだけ食べてもらえるようになったのです。味は大豆とはちょっとばかり異なった、いわゆる普通の豆に似ています。

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  2. hiranoaotyan より:

    う~ん。「一輪車・・」「茶の間で針仕事・・」「金の鈴」「豆が呼びかけ・・顔をだす」etc。E子さんのブログは一編の抒情詩のようです。収穫までには大変な労力が要ると思いますが、慈しむ気持ちが伝わってきます。そしてE子さんの周りだけゆったりと時間が過ぎて行くようです。良いな~!

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    • satonotayori より:

      作業は根気が入りますが、こんな時間をご褒美にくれることもあります。
      話は変わりますが、度々登場した【クロネコちゃん】がこのところ顔を見せないのが心配で、家人にもそのことを話しました。一昨日「クロネコが勝手口にいた」、そして今日帰省した娘も「庭にクロネコがいた」とのことで、一安心。クロちゃんまた来てね。

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  3. yoshiko24 より:

    とってもご苦労な農作業 自然が奏でる音楽を聴きながら こなしているE子さん。何にでも楽しみはあるものですね。

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